道垣内弘人『プレップ法学を学ぶ前に[第2版]』(弘文堂,第2版,2017)
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久しぶりに講義の予習以外の読書したい。
ということで、久々の書籍紹介です。
どんな本なん?
Twitterで法律関係の人が、話題にしていたからです。
そこから、興味が出て図書室に直行!
「法学における議論の特徴」から始まり
法解釈の必要性
なかなか掴みづらい法体系
裁判の手続きの流れ
法律に関わる人の説明
判例の読み方 etc
それぞれが簡潔にまとめられているのです。
タイトルでは「法学を学ぶ前に」となっていますが…
法学を学んでいる途中でも読んでおいて損はない本です。
ちなみに、弘文堂の「プレップシリーズ」はどの科目もとっつきやすく
なかなか重宝するのです。
①法解釈について
法解釈についてはロースクールではなく主に法学部で学ぶことになると思うのですが。
自分の学部時代はあまり法解釈について詳しくやるような講義がなく…
(また、大学時代とか遊ぶことばかり考えていて真面目に勉強していなかったというか)
法解釈とか意識せず勉強していました。
しかし、ロースクールの勉強は法解釈を学んだことをベースとして
より発展的・実践的な勉強をしていくことになります。
そこで、学部でそのベースが出来ていないとなかなかつらく…
②法体系と裁判の手続きについて
実際のニュース記事を引用して社会で使われている用語と専門用語の違いを説明する
ところがあるのですが…
なんとも実感がわきやすい!!
そして、手続きについて刑事・民事と比較しながら
「あぁだから、そういう流れになるんだ」とすんなり入って来ます。
特に、控訴や上告についてのそれぞれに認定の違いなどは理解しやすかった。
③判例の読み方
そして、個人的に1番いいなと感じたところは
判例集の説明を結構詳しくしてくれているところです。
法律学習のはじめの頃はどれを見ればいいのか検索システムはあるのに分からない。
という、なんとも猫に小判状態だった思い出があります。
また、私的な判例集についても少し書いてあり…
あーーこの前までそう勘違いしてました!!!
っていう事もあったり(判例要旨)
さらに、最近自分も読み始めましたが
調査官解説についての記述もあり…
これを先に読んでおけば困ることが減ったのにとなりつつ…
『調査官解説の内容を「疑うべからざる」ものとして理解することは適当ではありません。』118頁
というこの言葉が自分には突き刺さりました。
最後に
法学を学ぶと共に
法学を学んだ後に
学ぶ前だけでもなく法学を学ぶそれぞれの場面において
読み返すべき書に出会えたと思います。
最近懐が寒くて図書館で借りたけれど買って手元に置いておこうかな…
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