ねぇ、くまのプーさんの著作権が切れたって知ってる?〜二次創作で気をつけること。〜

先日、みんな大好き、くまのプーさんの著作権が切れたニュースが流れましたね。
そして、著作権が切れたことによってパブリックドメイン(知的財産権が発生しない公有の物)となりました。
パブリックドメインになると、著作権を気にすることなく使っていいことになります。
ブロガーさんやクリエイターさんからすると、「よっしゃー」状態ですよね。
ただし、このパブリックドメインなのですが、注意することがあるのです。
なので、注意すること、そして著作権の期間について説明しますね!
①くまのプーさんパブリックドメイン利用で注意すること
②くまのプーさんについて
③著作権の保護期間
今回、プーさんの著作権が切れたのは原作である
「Winnie-the-Pooh」の小説です!
大切なので、あえてもう一度言おう「小説部分」の著作権が切れたのです。
みんながくまのプーさんと聞いて思い浮かべるあの黄色いキャラクターを含む挿絵などの著作権は切れておりません…
なので、あの黄色いくまの画像を勝手に使うのはやめましょう。
特に、アニメ絵に関しては、ねずみーランドの大元が絡んできますのでまじでね。
そして、原作小説は 英語 で書かれていますよね。
日本語で書かれているのは翻訳された物になるわけですが、翻訳したものには翻訳者の著作権が発生します。
ので、日本語の文章を使うのもNGです。英語の小説を自分で翻訳するなりして使用しましょう!
くまのプーさんは、1926年にスコットランド人のA・A・ミルンさんによって書かれたイギリスの学童文学作品です。
挿絵は、E・H・シェパードさんが手がけています。
内容としては、くまのぬいぐるみ「プー」と森の仲間達との日常が描かれています。
クリストファー・ロビンやピグレットといった登場人物(動物)は多くの人が知っていますよね。
はちみつが大好きなプーの天然な感じとか、ドジるところは見ていてとても可愛いです。
昔桜月もプーさんのぬいぐるみを買ってもらって大切にしてました…
と、ちなみに日本語では「くまのプーさん」と原作もディズニー版も表記されていますが、ディスニー版の方の英語表記は「Winnie the Pooh」とハイフンが省略されています。
正直気づかなかったです。(というか、日本語でしか見ないから気にしないですよね)
日本においては、著作権の保護期間は通常、著作権者(作者)の死亡の年から50年となっています。
原作者のA・A・ミルンさんの死亡は1956年です。そうすると、2006年で著作権が切れるんじゃね?と思いますよね。
「なんで、今年まで著作権が切れていないのか…」
そこには、戦時加算という、71年前の戦争の影響があるのです。
戦時加算は、戦争によって失われた著作権の利益を回復しようとするもので、戦時の期間が通常の著作権の期間に加算されます。
そして、この戦時加算はサンフランシスコ平和条約に規定されたものであり、日本だけに行われています。(日本だけです)
敗戦すると色々なペナルティが重くのしかかってきますよね…
と、それはさておき、その戦時加算によって、1941年の日本参戦時から、サンフランシスコ平和条約の効力発生の前日までの
3794日(10年半)が加わることになります。
詳しく日本の法律によっても規定されています。
なので、通常の50年+10年半がたったので、やっとくまのプーさんの著作権が今年、5月21日に切れたです!
著作権は守りつつ、レッツクリエイト!
(アイキャッチ画像はイラストわんパグ様より)
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